「3冠を」「昇格だ」 鹿島-水戸 1万人大声援 茨城


サッカーJリーグの開幕を前に、J1鹿島アントラーズとJ2水戸ホーリーホックが対戦する恒例のプレシーズンマッチ「いばらきサッカーフェスティバル」が1日、茨城県水戸市小吹町のケーズデンキスタジアム水戸で行われた。水戸のホームとなる同スタジアム開催では、過去最多となる両チームのサポーターら1万505人が詰めかけ、〝茨城ダービー〟を盛り上げた。
父親と2人で応援に駆け付けた鹿島サポーターの同県龍ケ崎市、保育園児、中舘優月ちゃん(5)は「(水戸に)勝ちたいし(リーグ戦で)優勝してほしい。将来はサッカー選手になりたい」とピッチ上の選手たちに目を輝かせた。夫婦で観戦に訪れた水戸サポーターの同県ひたちなか市、パート従業員、園山純子さん(54)は「新加入の選手たちの活躍を見たい。今季に期待することはJ1昇格、そこしかない。いつかはJ1で(鹿島と)対戦するところが見たい」と言葉に力を込めた。
試合は前半6分、水戸がFW久保征一郎選手のシュートがオウンゴールを誘って先制した。追う鹿島は同15分にFW田川亨介選手が同点ゴール。その後は互いに好機をつくりながら決めきれず、1-1のまま終了。一進一退の攻防にスタジアムは両チームのサポーターから声援が送られ、熱気に包まれた。
友人と観戦した鹿島サポーターの水戸市、会社員、屋代隼弥さん(23)は「いろいろ試そうとしている中で、課題がたくさんあるな、という印象」と試合内容に注文を付けた。その上で、「タイトルが義務付けられたクラブだと思うので、今年も3冠を狙って頑張ってもらいたい」と2016年以来のタイトル奪還へエールを送った。
水戸サポーターの同市、同、飯田貴絵さん(28)は「とても楽しかった。(DF)大森渚生選手や(FW)渡辺新太選手たち、新加入選手の活躍がすごくて、シーズンが楽しみ。このチームなら(J1昇格に向けて)戦い続けていける」と鹿島相手の引き分けに手応えを感じていた。