《25年度予算案》茨城・つくば市 過去最大1273億円 市民の拠点づくり推進
茨城県つくば市は3日、2025年度当初予算案を発表した。一般会計は前年度比13.9%増の1273億2500万円となり、7年連続で過去最大となった。給食レストランや芸術文化創造の場など、市民が集う拠点づくりを推進する事業費を計上。谷田部小の建て替えに伴う公共施設との複合化や、道の駅の整備検討も具体化させる。
給食レストランは生産能力1日最大300食の給食施設で、旧岩崎保育所用地に建設する。このうち約50食は施設内のレストランで提供。本格稼働は28年度を予定し、25年度は基本設計・実施設計費などに1332万円を計上する。
芸術文化創造では廃校となった旧田水山小を市民の創作活動の場として改修する。作品を制作できる部屋や展示スペースなどを用意。工事は2カ年計画で、25年度は3億9636万円を充当する。供用開始は26年度中の予定だ。
谷田部小の建て替えは隣接する旧谷田部庁舎跡地を含めて検討し、市民体育館、市民ホールとの複合化を視野に基本構想計画をつくる。計画策定費として1680万円を充てた。
道の駅は同市池田と松野木・上原の2地区が予定地として決まっており、基本構想策定費として4655万円を計上。観光や市民生活の拠点として整備するため、導入機能の検討などを進める。
主な新規事業は、車両1台を購入する自動運転バス実証事業に1億4767万円、若者の体や心の悩みを受け付けるユースクリニック設置に118万円、AI(人工知能)を活用した保育所入所選考システムの導入に1258万円-などを盛り込んだ。
市の借金に当たる市債は前年度比20.8%増の126億2743万円。特別会計を含めた予算総額は同9.6%増の1933億7417万円で、25年度末の市債残高は総額1321億6009万円となる見通し。