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校名変更条例案を否決 「松風中」が確定 茨城・日立市議会 

日立市役所=同市助川町1丁目
日立市役所=同市助川町1丁目


茨城県日立市立坂本中と久慈中を統合して4月に開校する「松風中学校」を巡り、市議会は4日に本会議を開き、校名の変更を求めて住民グループが直接請求した条例改正案を、賛成少数で否決した。賛成4、反対19だった。住民側は久慈中の存続を求めていたが、新校名は松風中となることが確定した。

同日は採決に先立ち、審査を付託された教育福祉委員会から「否決すべき」と報告された。今野幸樹委員長は「統合準備委で正当な手順によって決められた」と述べた一方、要望として「学校名は地域の象徴の表現の一つ。多くの市民が理解できるよう配慮してほしい」と付け加えた。

続く討論では、無会派の3人の議員が賛成の立場から「非公開で傍聴すらできない統合準備委の運営が大きな問題」「対等合併が前面に出され、現在の校名を排除する雰囲気があったのではと疑問が残る」「民意の重みを尊重するべき」などと訴えた。

採決では、住民提出の条例改正案に対し、それぞれ無会派の4人が賛成し、日立市政クラブ(議長除く8人)と民主クラブ(7人)、公明党(4人)の各会派は全員反対した。

5403筆の署名を集めて直接請求した「松風中学校名の削除を求める会」の鴨志田征央共同代表は閉会後、「内容を真摯(しんし)に受け止めて判断してもらえず、残念。校名の選定は、透明性をもって住民から適切に意見を聞いて判断してほしい」と語った。

反対意見を付けて条例改正案を提案した小川春樹市長は閉会後の取材に「議決を重く受け止める。経過について情報の出し方が妥当だったのか、情報提供の仕方は検討していく必要がある」と述べた。

統合準備委は運営要綱で委員に守秘義務を課していることから、これまで非公開で開催してきた。折笠修平教育長は運営の在り方について「今後の議論の中で改める必要があるとなれば見直しも検討していきたい」と話した。



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