次の記事:学生「驚き」「楽しみ」 安全確保策に関心も 悠仁さま 筑波大合格 茨城 

放射性物質 無許可で保管 茨城県立取手一高 周囲に汚染なし

県立取手一高で原子力規制委員会の許可がないまま保管されていた放射性物質(県教育委員会提供)
県立取手一高で原子力規制委員会の許可がないまま保管されていた放射性物質(県教育委員会提供)


茨城県教育委員会は5日、同県取手市台宿2丁目の県立取手一高で昨年12月、放射性物質「酢酸ウラニル亜鉛」が入った瓶1本が見つかったと発表した。保管には原子力規制委員会の許可が必要だが、同校は許可を得ていなかった。県教委によると、周囲への汚染はなく、人体や環境に影響はない。

無許可で保管していたのは酢酸ウラニル亜鉛1グラム瓶1本。ガラス瓶の容器込みの重量は15.14グラム。化学準備室の施錠された薬品庫内にあった。実際の内容量や購入時期、これまでの使用実態は不明という。過去に理科実験で使うためのものだった可能性がある。

瓶の表面から毎時0.09マイクロシーベルト、薬品庫の外側からは毎時0.08マイクロシーベルトの放射線が検出されたが、県教委は「線量限度を超過する被ばくは想定されない」としている。

県教委によると、同校で理科薬品の廃棄手続きを進めた際、昨年12月25日に廃棄品リストを確認した廃棄業者から指摘があり、発覚した。廃棄品リストを作成した教員は、酢酸ウラニル亜鉛が国際規制物資に該当し、保管に許可が必要なことを把握していなかったという。県教委は同26日に同校から連絡を受け、同27日に詳細を把握した。同校は現在、保管の許可に向けた手続きを進めている。

県教委は同校以外の県立学校計119校を対象に、保管に規制委の許可が必要な物質が校内にないか調査し、全校が保有していないことを確認したという。県教委は「保管薬品の把握と管理を徹底するよう引き続き指導していく」としている。



最近の記事

茨城の求人情報

全国・世界のニュース