専門家 悩み解決へ力 河内町、教育機関に相談窓口 0~18歳対象拡大 茨城
![相談を担当するスクールソーシャルワーカーの大林ひろこさん=河内町源清田](https://ibarakinews.jp/photo/17388407312306_photo1_001.jpg)
子育てや家庭の悩みに迅速に対応しようと、茨城県河内町教育委員会はスクールソーシャルワーカー(SSW)による相談体制に力を入れている。子どもの対象年齢を従来の小中学生から0~18歳に広げ、定期的に相談を受ける場所を設けた。SSWは社会福祉や教育に関する専門知識を持ち、児童生徒や保護者、教員に助言する専門職。いじめや不登校、発達障害、貧困、虐待といった問題や困り事の解決に向けて支援する。必要に応じて児童相談所などとの連携も図る。
町はこれまで、県の事業を活用し、小中学生を対象に学校からの依頼で出向く「派遣型」で対応してきた。子どもを取り巻く問題に予防的に取り組んでいこうと、昨年4月、町独自でSSWと業務委託契約を結んだ。県内では初めて対象年齢を0~18歳に広げたほか、毎週月曜に同町長竿の義務教育学校「町立かわち学園」と、隣接する「幼保連携型認定かわちこども園」にSSWが常駐する「配置型」とした。
現在同町のSSWを務めるのは、社会福祉士や公認心理師、保育士の資格を持ち、小学校教員の経験もある大林ひろこさん(48)。相談業務のほか、両園を見回り、普段から子どもたちの様子に気を配る。
大林さんは「未就学児の段階から子どもや家庭の様子を切れ目なく見られる。SSWの存在を知り、気軽に声をかけてもらえたら」と話している。
町教委は「悩みが深くなる前に気軽に相談してほしい」としている。問い合わせはかわちこども園(電)0297(84)2657、かわち学園(電)0297(84)6233、町教委(電)0297(84)3322。