女子サッカー普及へ連携 東小沢FC・明秀日立 小中学生向け教室5年目 茨城・日立
![女子限定のスクールで高校生と一緒にサッカーを楽しむ小学生たち=日立市茂宮町](https://ibarakinews.jp/photo/17388407868376_photo1_001.jpg)
女子サッカーの普及に向け、茨城県日立市を拠点に活動する女子クラブ「東小沢FCバンビーナ」が、明秀日立高(同市)サッカー部と協力し、小中学生を対象とするサッカー教室に力を入れている。取り組みは今季で5年目を迎え、同校女子部員らがボール遊びや試合などを通して競技の楽しさを伝えている。
同市茂宮町で1月28日夜に開かれた教室には、市内や周辺市町村から約30人の小学生が参加した。低・中・高学年の3グループに分かれ、部活を終えて駆け付けた明秀の女子部員23人とコーチが手分けして指導に当たった。
メニューは主に高校生たちが考案し、低・中学年コースはこの日、鬼ごっこで雰囲気が和んだ後、1対1やドリブルを行い、最後はミニゲームに挑戦。気温5度のピッチには終始笑い声が響いた。
教室は東小沢FCが「JFAなでしこひろば」として主催し、今季は昨秋から3月までに計12回開催する。普段は少年団で男子と活動しているという市内の児童は「高校生が上手ですごかった。女子同士のサッカーも楽しい」と笑顔で語った。
東小沢は小・中学生のカテゴリーを中心に活動。明秀女子は3年前に創部し、昨年の全日本高校選手権県大会で準優勝するなど成長を続ける。女子サッカーの普及や地域貢献を目指す考えが一致し、5年前から連携して女子限定の教室を開いてきた。
明秀2年の高橋こころさんは(17)は中学時代に教室に参加し、高校で競技を続けるきっかけになった。メニューづくりは「飽きずに楽しめる内容」を心がけており、教える側に立つことで「普段から練習の意図や目的を考えるようになった」と選手としての成長も感じている。
女子サッカーは中学年代以降のチームが少なく、両者は県央・県北地域で貴重な受け皿となる。東小沢の広原啓二代表は「地域に根差した活動として継続し、仲間を増やしていきたい」としている。