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生徒デザイン和菓子、10日から限定販売 高萩・松岡中 地元店協力、四季や花表現 茨城

和菓子のデザインを考案した生徒たち=高萩市下手綱
和菓子のデザインを考案した生徒たち=高萩市下手綱
生徒がデザインし、販売が始まる和菓子
生徒がデザインし、販売が始まる和菓子


茨城県高萩市立松岡中(同市下手綱)の生徒がデザインした和菓子が10日から期間限定で販売される。美術の授業の一環で、制作した「粘土の練り切り」を地元の老舗菓子店「永寿堂」(同安良川)に展示したところ、その精巧さに反響があったため、同店の職人が4作品を商品化。日本の四季や花々を表現しており、生徒たちは「丹精込めてデザインしたので、ぜひ手に取ってほしい」とアピールする。販売は22日まで。

和菓子のデザインは日本の伝統文化に親しんでもらおうと、美術の小林愛教諭が企画。現3年生約60人が昨年1~3月の間、制作に取り組んだ。生徒たちは同店の和菓子などから着想を得て、四季の情景などを取り入れた練り切りを紙にスケッチ。図を基にへらやはさみを使い樹脂粘土を整形し、カラーペンや絵の具を混ぜ込み色を付けた。

「季節の移ろいを繊細に表現してくれた。生徒の頑張りを地域の人にも見てほしかった」と小林教諭。展示を同店に依頼し、昨年10~12月中旬まで約60点の作品が店内を彩った。その際、あまりの出来栄えに作品を購入しようとする人が続出。「きれい」などと驚きの声が多く聞かれたという。

そこで、学校側が商品化を提案。同店の責任者は「反響が良かった。生徒が和菓子に興味を持ってくれたことがうれしかった」と依頼を快諾し、商品化に着手した。

職人の今川節夫さん(67)は「どれも季節が表現され良かった。中学生が作ったとは思えなかった」と絶賛。約60点の中から再現性や見た目の良さを考慮し、4作品を和菓子にした。

選ばれたのは大友梨斗(りんと)さん(15)、長谷部広樹さん(15)、室谷汐南(しおな)さん(15)、成田寧々さん(15)の4人の作品。それぞれ春風に揺れるサクラ、ボタンの花が咲く瞬間、美しく咲き誇るサクラ、雪の上に落ちたツバキを表現した。味はお茶に合うよう、職人が程よい甘さに仕上げた。

4人は「商品化されると思わなかったので、うれしい。見た目を楽しんでほしい」と声をそろえた。価格はいずれも162円。永寿堂(電)0293(22)2002、営業時間は午前9時~午後7時。日曜定休。



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