境町、国際大会誘致へ ローラースポーツ 主催団体と覚書 茨城
スケートボードやインラインスケートといったローラースポーツの世界最高峰の大会を呼び込もうと、茨城県境町は13日、主要な大会を主催する国際競技連盟「ワールドスケート」(スイス)のサバティーノ・アラク会長(71)と覚書を取り交わした。両者は10月のインラインスケートや競技用キックボードの「ワールドカップ」、2030年の「ワールドスケートゲームズ」の同町開催に向け、協力することで合意した。
ワールドスケートは、国際オリンピック委員会(IOC)に承認された国際競技団体で、日本のほか100カ国以上の国内競技団体が加盟する。2年に1度開くローラースポーツの世界選手権ワールドスケートゲームズをはじめ、さまざまな国際大会を主催。大会の誘致により、町は誘客などによる経済効果のほか、町のブランド価値の向上や転入者の増加、郷土愛の醸成などを期待している。
町はこれまで「スポーツを核としたまちづくり」を掲げ、国際大会が開ける水準の競技施設を整備。21年に常設の「アーバンスポーツパーク」、24年3月には全天候型の「アーバンスポーツパーク2nd(セカンド)」が完成。誘致するローラースポーツの大会でも活用していく。施設の新設も検討している。
この日、町役場で開かれた締結式で、アラク会長は「なぜ私たちは今この町に来たか。境町から新たなページを開くためだ」と話した。橋本正裕町長は「茨城県や日本を代表するイベントになるよう頑張っていきたい」と意気込みを語った。
町はこれまで、五輪大会などを機に団体側にアプローチし、関係を深めてきた。町によると、昨年9月のワールドスケートゲームズには100カ国以上から1万2千人が参加。観客を含めると数万人の来場が見込まれ、同大会の経済効果は300億円規模に上るという。