JX金属 3月19日上場 東証プライム 時価総額8000億円 茨城に生産拠点
![3月19日に東証プライム市場に上場予定のJX金属(写真は日立事業所)](https://ibarakinews.jp/photo/17395415452370_photo1_001.jpg)
非鉄金属大手のJX金属(東京)は14日、東京証券取引所の最上位プライム市場への上場が承認されたと発表した。3月19日に上場する予定。同日以降、同社株式の売買が可能となり、売り出し時の想定価格は1株当たり862円。時価総額は約8000億円になる見通しだ。経営の独立性を高めて意志決定を迅速化し、半導体や情報通信材料など最先端素材分野に力を入れていく。
同社は現在、石油元売り最大手ENEOS(エネオス)ホールディングス(HD)の完全子会社。2023年5月から株式上場に向けた準備を進めていた。24年12月に上場した半導体大手キオクシアホールディングスと同じ規模の大型上場となる。
JX金属は1905年に茨城県日立市で創業した日立鉱山が源流となる。2010年に日鉱金属(現JX金属)を傘下に持つ新日鉱HDと新日本石油が統合し、JXHD(現エネオスHD)が誕生した。半導体回路の形成に使う金属薄膜材料「スパッタリングターゲット」で世界シェア約6割を占める。
茨城県内には日立市や北茨城市などに生産拠点を構えるほか、ひたちなか市新光町に約1500億円規模の投資で「ひたちなか新工場」(仮称)の建設を進めている。25年度中の試運転開始、26年度以降の稼働を目指す。
従来の銅精錬など金属事業を事業基盤とする一方で、半導体材料などの事業を成長戦略の柱に据え、大型の設備投資や技術開発を進めている。