ヤマザクラ 新名所誕生へ 茨城・桜川市 ひたち海浜公園に苗木寄贈

古くから「西の吉野、東の桜川」と並び称されてきた茨城県桜川市のヤマザクラが17日、国営ひたち海浜公園(同県ひたちなか市馬渡)に寄贈された。3月28日にオープンする「森の広場」に苗木6本を移植し、新たなサクラの名所として整備を進める。
寄贈された苗木は、7~8年前に桜川市内の小学生が種をまいて育てた。木が成長してからは同市磯部の農場に移し、ヤマザクラ課の職員が管理していた。
3月28日、同公園の樹林エリアで「森の広場」を含む新たな21.9ヘクタールが供用開始される。ヤマザクラを移植する森の広場は、同エリアの中にあるベンチやトイレを備えた休憩スペース。さまざまなサクラが楽しめるよう植樹を進めており、同市のヤマザクラを含め、8種18本のサクラを植える予定だ。
贈呈式で大塚秀喜市長は、「本市の観光振興と市民のシビックプライドの醸成の一端を担うことを期待したい」と話した。同公園の高村幸夫事務所長は、森の広場について「もともと不発弾を集めて処理する場所だった」と振り返り、「今度は新しい世代に向けての平和の象徴として植えたサクラを守っていきたい」と力を込めた。