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銘柄豚「常陸の輝き」PR 茨城県、飲食店でフェア展開

ランテルナマッサで提供する料理
ランテルナマッサで提供する料理
飼育される県銘柄豚「常陸の輝き」=石岡市内(常陸の輝き推進協議会提供)
飼育される県銘柄豚「常陸の輝き」=石岡市内(常陸の輝き推進協議会提供)


茨城県は、県銘柄豚「常陸の輝き」の認知度向上に向け、生産者などでつくる「常陸の輝き推進協議会」と連携し、PR活動に力を入れている。県のネットリサーチ調査によると、県民の認知度はまだ約20%にとどまるのが現状だ。本年度、初めて常陸の輝きに特化したメニューフェアを飲食店で開催し、肉質の魅力やおいしさをアピールしている。

■生産拡大へ目標

常陸の輝きは、県が約7年の研究を重ねて誕生させたブランド豚肉だ。海外産に負けない銘柄豚をつくる狙いもあったという。県養豚研究所で開発された種豚「ローズD-1」を用い、専用飼料を使って、「柔らかく、うまみが濃く、香りが良い」肉質を生み出した。2018年に販売を開始し、23年度には約1万7千頭が出荷された。

県内の養豚業者は約250戸ある。同協議会によると、常陸の輝きは、小美玉、石岡、鉾田、古河、坂東、稲敷市で計7戸が生産に取り組んでいる。生産を拡大しようと、県畜産課は、29年度に出荷数は約3万頭、生産者は10戸を目標に掲げる。同協議会事務局の木村忠士さん(50)は「豚の相場が高い中、飼育条件もあり、ハードルは高いが、県と協力し、知名度向上に努めたい」と話す。

■ブランド向上へ
全国のブランド豚を紹介する「銘柄豚肉ガイドブック2024」(食肉通信社発行)によると、県内には23の銘柄豚がある。県は農産物のブランド確立に向け、常陸の輝きを重点5品目の一つに選び、認知度向上などに力を入れる。

県畜産課によると、19年に40店舗だった県内外の指定店は、24年には計86店舗と2倍以上に増えた。同課は「短期間で勢いよく伸びている」とアピールする。

しかし、県民の認知度はまだ低い。18歳以上の県民千人を対象に行ったネットリサーチ「県産農産物の認知度」(24年度)調査で、常陸の輝きの認知度は20.8%にとどまる。県販売戦略課は「メディアへの露出増加や高級店への売り込みを行い、ブランド力向上を図りたい」と意気込む。

■28日まで第2弾
県は今月から、本年度第2弾となる「常陸の輝きメニューフェア」を県内の人気レストラン計10カ所と都内で実施している。参加店の一つ、イタリア料理店「ランテルナマッサ」(水戸市)のオーナーシェフ、先崎高弘さん(46)は、常陸の輝きについて「癖がなく、野菜や山菜と相性が良い」と高く評価した。

同フェアは28日まで。実施店は、県のサイト「茨城をたべよう」で紹介されている。



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