谷島市長に辞職再勧告 石岡市議会可決 応じぬ意向 茨城
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茨城県石岡市議会は定例会初日の25日、谷島洋司市長に対する辞職勧告決議案を賛成10、反対6、棄権3の賛成多数で可決した。谷島市長に対する辞職勧告は昨年12月定例会に続き2回目。辞職勧告に法的な拘束力はない。市長は可決後、前回同様に決議に応じる意思がない考えを示した。
谷島市長は、前回の議決を受け各会派と話し合いを増やし関係改善に努めていることを挙げ、「新年度予算が審議される重要な議会。本当に残念。決議内容を確認した上で改めて今後の対応を検討したい」と述べた。
決議案を緊急動議で提出した山本進議員(無所属)は「市長の市政運営における戦略性の欠如、事業の進め方の不手際、危機管理能力の欠如などを(前回)指摘した。しかし、自らの市政運営に対する反省、議会との対話を重んじ相互理解を深めようとする姿勢は見られず、議会のルールが無視されている」と訴えた。
可決後、市長の所信表明演説の最中に議場から議員が次々退出し、地方自治法113条にある半数以上出席が必要とされる開会条件を満たさなくなり、議会は中断。さらに、市長が中断時間に交流サイト(SNS)に書き込み投稿したなどとして謝罪を求める議員が出席を拒み、予定より1時間20分遅れで再開した。
傍聴に訪れた市民からは審議の停滞について「突っつき合い。初めて来たけどびっくりした」「異常事態だと思う」など疑問を口にしていた。
■石岡市長と副市長の 3月報酬半減案提出 職員不祥事受け
茨城県石岡市は25日、昨年に一部幹部職員らが関与した一連の不祥事の監督責任を取るとして、谷島洋司市長と田所和弘副市長を減給2分の1(1カ月)にすると発表した。3月の報酬額が半額となる。関連の条例案が同日開会の市議会定例会に提出された。
不祥事は昨年8月発覚の複数職員による公金着服・隠蔽(いんぺい)や、同12月発覚の消防本部課長による偽造通貨使用など。昨年12月の定例会では偽造通貨使用事件を受けた市長と副市長の減給10分の1(1カ月)とする条例案が賛成少数で否決された。