TX、QR乗車券に移行 26年秋、磁気は廃止 自動改札更新合わせ 茨城

つくばエクスプレス(TX)を運行する首都圏新都市鉄道(東京、渡辺良社長)は来年秋、全ての駅で現在の磁気乗車券を廃止し、QRコードを使用したQR乗車券に切り替える。自動改札機の更新に合わせた取り組みで、環境負荷の軽減や利用客の利便性向上につなげる。
同社は2025年度中に全ての改札機を更新する方針。これに合わせ、3月から磁気乗車券が使える改札機を段階的に減らす。
同社によると、QR乗車券は用紙にQRコードが付いており、改札機の専用読み取り機にかざして使う。現行の磁気乗車券は磁気層に金属成分が含まれるため、リサイクル時に磁気層の分離と廃棄が必要で、環境への負荷がネックになっている。さらに、改札機の不具合で券が詰まる、機械のメンテナンスにコストがかかるなどの課題も生じているという。
QR乗車券は関西エリアで既に導入が始まっており、関東エリアでもJR東日本を含む鉄道事業者8社が26年度末以降に磁気乗車券からの切り替えを表明している。
首都圏新都市鉄道は「QR乗車券は環境に優しく、磁気層がない分、コストも安い。磁気乗車券からの切り替えによって利用客はよりストレスなく、改札機を通過できるようになる」としている。
新たな改札機の導入に合わせ、タッチ決済によるサービスも準備している。タッチ決済はクレジットやプリペイドなどのカードのほか、対応カードが設定されたスマートフォンを改札機の専用端末にかざして使う。
今年夏から秋葉原、浅草、北千住、流山おおたかの森、つくばの5駅で実証実験を行い、その後、実験範囲を全駅に拡大。来年秋のQR乗車券開始時と合わせて本格稼働させる方針だ。