大学生、就活本格始動 「売り手市場」続く 水戸で説明会 茨城

2026年春に卒業する大学生などを対象とする新卒採用の会社説明会が1日解禁され、茨城県内でも就職活動が本格的にスタートした。少子化や人手不足により学生優位の「売り手市場」は今年も続く見通しで、人材確保のため初任給を引き上げる動きが大手企業を中心に見られる。県内の説明会では採用側が初任給以外の特色などをアピールし、売り込みに力を入れた。
同県水戸市内で開かれたJAグループ茨城の合同就職説明会には10団体が参加。採用担当者が仕事内容や福利厚生を紹介した。学生はメモを取るなどして説明に耳を傾けた。県農協電算センター(同市)の採用担当、田綿利和さん(51)は「安定した仕事や職場の雰囲気の良さを訴えたい」と語った。
帝国データバンクが2月に行った企業へのインターネット調査では、4月に入社する新入社員への初任給を前年度から引き上げる企業の割合は、回答490社のうち71.0%に上った。
この日参加した学生からは仕事とプライベートの両立を重視する声が多く聞かれた。同県鉾田市、大学3年、白井雅也さん(21)は「給料よりも休日。休みをしっかり取れる会社を選びたい」と話した。