次の記事:TX土浦延伸 27年後黒字 茨城県試算 東京一体整備で 

茨城県警、高校生の採用強化 12月募集新設、体験会も

県警の採用試験案内。来年度、高校卒業見込み者対象の採用試験の回数を増やす
県警の採用試験案内。来年度、高校卒業見込み者対象の採用試験の回数を増やす


求む、警察官になりたい高校生-。茨城県警は来年度、高校卒業見込み者を対象にした採用試験の回数を増やし、人材獲得を強化する。現在の春と秋の年2回に加え、冬の募集を新設した。高校3年生は就職活動の解禁日(7月1日)の制限があるため、秋の試験しか応募できなかったが、冬にも応募可能にする。少子化に伴う売り手市場で民間企業との採用競争が激しくなる中、間口を広げて優秀な人材の確保を図る。

県警の採用試験は現在、春の募集(4~7月に試験)と秋の募集(9~11月に試験)があり、採用は4月1日と10月1日。

新設した冬の試験は、受付期間が12月1~24日。対象は、2026年3月31日までに卒業見込みの現役の高校生。同年1~2月にかけ、教養を問う1次試験のほか、体力試験と口述試験を合わせた2次試験を行う。最終合格発表は、同3月25日の予定で、採用予定日は卒業後の同10月1日。

新設の背景にあるのは、人材確保への危機感だ。県警の採用試験の受験者数は、年々減っている。15年度の1590人から、24年度には582人と6割以上も減少。高校生の受験者数も15年度の176人から24年度には100人となった。

県警は近年、受験者を確保しようと、警察官の魅力発信にも力を入れてきた。昨年は、校外での学びを理由に学校を休んでも欠席扱いとしない県の「ラーケーション制度」を活用し、県警の逮捕術大会や柔剣道大会を高校生らに初公開。鑑識体験会なども同時開催した。刑事部、地域部といった計6部門のPR動画も今年刷新した。

県警の渋谷秀悦警務部長は「現役高校生を対象に試験を新設した。茨城のために働きたいと思っている方を求めている。警察の業務を知ってもらい、就職の選択肢に選んでほしい」と話した。



最近の記事

茨城の求人情報

全国・世界のニュース