学生の声、市政に反映 日立市・茨城キリスト教大連携 地域課題解決へ提案活発 茨城
茨城県日立市と茨城キリスト教大が連携し、学生が地域課題の解決策を探る「学生プロジェクト」が近年、活発化している。人口減少が続く中、若者や女性支援に力を入れる市の施策に、学生側の提案が反映されるケースが増加。デジタル分野など若者ならではのアイデアを生かした地域活性化策が目立つ。
プロジェクトは連携協定に基づき2008年度に始まり、学内での募集に応じた学生グループが毎年、地域の活性化策などのテーマを調査研究している。23年度までに福祉や商業、観光分野を中心に50テーマが提案されてきた。
学生はゼミ単位などで1年間かけて研究を行い、市側は学生に対して必要な情報提供や助言を行うなど学習機会を提供。地元への関心を高めてもらう狙いもあり、成果発表会には市幹部や市議も出席して学生と意見を交わす。
市によると、提案の分野別では19年度以降は「若者」が7件、「デジタル」が3件と学生ならではの提案が増加傾向で、21年度以降は実際に市の施策に反映された例が毎年出ているという。
eスポーツを地域交流に生かす提案は、企業と学生のeスポーツ交流会として市内中小企業の魅力を発信する機会につながり、デジタル化の提案は市公式LINE(ライン)の導入(24年度)に反映された。
スマートフォンアプリを使った換金できない「電子地域通貨」(まちのコイン)の提案は、若者が地域活動に参加するきっかけづくりとして24年度から県内で初めてスタート。現在は9千人近い利用があり定着しつつある。
2月に同大で開かれた本年度の成果発表会では、吉成日出男副市長が「自由な発想による多くのアイデアを伺う貴重な機会」と語り、同大の東海林宏司学長も「学生にとっては大きな学びの機会。行政に何らかのヒントが加わればうれしい」と述べた。
本年度のプロジェクトには3グループが参加した。学生たちは、食文化と旅を組み合わせた「ガストロノミー」に謎解きゲームの要素を加えた観光振興策のほか、分野を問わず市民の相談に応じる「チャレンジ応援課」の設置、LINEの「オープンチャット」を使ったケアラー支援策などを提案した。











