水郡線の魅力 シャーペンで 画家・佐々木さん個展 茨城・常陸太田

シャープペンシルでJR水郡線を描き続けている福島県石川町の画家、佐々木麻里さん(31)の個展が、茨城県常陸太田市中城町の市生涯学習センターで開かれている。0.3ミリの細い芯で描いたモノクロの世界が新たな水郡線の魅力を引き出してる。同展は16日まで。
水郡線を描くきっかけは2014年2月の大雪の日だ。この日、同線を利用していたところ運転見合わせになり、乗務していた職員の仕事ぶりや乗客の対応に感銘を受けた。「自分の好きなことで応援したい」と描き始めた。車窓から見える風景の中に、人々の暮らしが感じられることから、今も描き続けている。
19年に常陸大子駅で「水郡線作品展」を開催。JR水郡線全線運転再開記念ラッピング列車とヘッドマークのデザインを担当し、24年10~12月に販売された90周年記念弁当の包みのデザインも担当した。
今回は県内の駅舎や鉄道員、沿線の風景を描いた作品45点を展示。作品「JR水郡線統括センター2024・12・01 DE10班」は車両を赤く塗っている。「職員の一人一人の表情やポーズにこだわって描いた」と説明する。
「水郡線に乗ったり、沿線市町村の観光をしたりするきっかけになればいい。実際にその場にいる空気感を味わってほしい」と話す。開館時間は午前9時~午後5時。月曜休館。