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祭頭祭 春告げる響き 鹿島神宮 樫棒鳴らし華やか 茨城

樫棒を組み鳴らす囃人たち=鹿嶋市宮中
樫棒を組み鳴らす囃人たち=鹿嶋市宮中


鹿行地域に春の訪れを告げる鹿島神宮(茨城県鹿嶋市宮中、東俊二郎宮司)の祭頭祭が9日、晴天の下、同神宮境内や門前町などで華やかに行われた。今年は、小山郷が23年ぶりに当番字を務めた。祭頭囃(ばや)しでは、鮮やかな衣装「綺羅(きら)」を身に着けた囃人が樫棒(かしぼう)を組み鳴らした。

祭頭祭は、神宮固有の伝統行事。日本全国の豊作と繁栄を祈る。出陣の神事である祭頭祭、祭頭囃し、春季祭を総称して「祭頭祭」と呼ぶ。

神事を終えると、同神宮の駐車場で出陣式を開いた。小山郷の大総督、松本奏裕ちゃん(6)は「明るく元気に頑張ります」とあいさつ。一軍の将として「進め」と号令をかけ、15組約390人の囃人が出発した。

祭頭囃しは、仲町や角内、大町の各通りで披露。太鼓の音に合わせて祭頭歌を歌いながら、樫棒を組んではほぐし、ほぐしては組む動きを繰り返した。馬簾(ばれん)を勢いよく振る場面もあった。最後は、本宮前広場で一斉囃しが勇壮に行われた。

夕方からの春季祭では、大豊竹(だいほうだけ)と万灯が勢いよく壊された。次の当番字を決める卜定(ぼくてい)神事では、御当字(みとうあざ)として平井郷、浜津賀郷が決まった。

囃人として参加した青山こども園2歳児クラスの田口桜翔ちゃん(3)は「棒囃しが楽しかった」と話した。母親の麻里亜さん(37)は「家でも歌を練習していた」とほほ笑んだ。小沢通男祭事委員長(76)は「お天気にも恵まれ素晴らしい祭頭祭が奉納できた。若い人が引き継ぐ姿も見たい」と期待した。



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