茨城県内住宅地 2年連続上昇 TX沿線需要増 公示地価

国土交通省が18日発表した公示地価(1月1日時点)で、茨城県内住宅地の平均変動率は前年から0.7%上がり、2年連続の上昇となった。商業地と工業地を合わせた全用途も3年連続で上がった。つくばエクスプレス(TX)沿線の需要が増大するなど、県南地域を中心に上昇幅の拡大が続いている。
前年の価格に対する変動状況を示す平均変動率は、住宅地が32年ぶりプラスに転じた昨年に続き上昇。商業地は0.8%増の3年連続、工業地は2.1%増の4年連続で上昇となった。全用途(林地を除く)も0.8%伸びた。いずれも上昇幅は前年より拡大した。
前年から上昇したのは計241地点。内訳は住宅地が172、商業地が48、工業地が19で、いずれも前年より増えた。市町村別は土浦、つくば両市が最多の23地点で、県南地域の上昇が目立った。古河市22、守谷市21、取手市19、水戸市、龍ケ崎市、牛久市、ひたちなか市が各17と続いた。
住宅地は土浦市が最多の19地点で上昇。次いでつくば市が18、古河市、守谷市、取手市が各15だった。商業地は水戸駅周辺におけるマンション需要の拡大を背景に、水戸市が最多の10地点で上昇した。
県地価公示代表幹事の羽場睦夫不動産鑑定士は、TX沿線での地価上昇が続いていると指摘し、「県南地域を中心に上昇幅が拡大しているほか、水戸など利便性の高い地方都市でも拡大している。県北地域の下落幅も縮小傾向にある」と説明した。
最も地価が高い地点となったのは、住宅地はつくば市竹園1丁目が9年連続トップで、上位5位を同市と守谷市のTX沿線が占めた。商業地もつくば市竹園1丁目が7年連続1位となり、2位は守谷市中央4丁目だった。工業地は、アサヒビール茨城工場が立地する守谷市緑2丁目が3年連続で1位となった。
地価の上昇率は住宅地で守谷市のTX守谷駅近くの地点がトップとなり、21位までを同市とつくば市、つくばみらい市のTX沿線が占めた。商業地は1~6位がTX守谷駅とつくば駅周辺の地点。工業地はつくばみらい市福岡が最も上昇した。
下落率の大きかった地点は住宅地と工業地が日立市、商業地が利根町だった。
今後の見通しについて羽場不動産鑑定士は、東京都内を中心とする不動産価格の上昇で、需要が近郊にも広がっているとし、「県内のTX沿線には供給余力がまだ残る。東京からの流入傾向は今後も続くとみられる」と分析した。
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