JX金属プライム上場 林社長「早く成長できる」 最先端素材分野 核に

非鉄金属大手のJX金属(東京)が東京証券取引所(東証)の最上位プライム市場に上場した。経営の独立性を高めて意志決定を迅速化し、半導体や情報通信材料など最先端素材分野を中核に据えていく計画だ。林陽一社長は19日、上場後の記者会見で「(投資家らに対して)事業の成長で全力で応えていきたい。期待に見合ったリターンを還元できるように取り組む」と意気込みを語った。
株式上場については、2023年5月から準備を進めてきた。19年に40年を見据えた長期ビジョンを設定。装置産業型企業から技術立脚型企業へ転身するとし、半導体材料と情報通信材料を事業の核として成長する上で、独自の決断ができる環境が必要と考えた。
そのために、経営の方向性を決める基準や投資規模の異なるENEOS(エネオス)ホールディングス(HD)傘下を離れ、違う方向を目指した。林社長は「存続していくためには、自社が持っている経営資源を考え、半導体材料、情報通信材料に懸けるのが一番だという判断に至った」と語る。
上場のメリットについては、目指すべきビジネスモデルに見合った経営ができることを挙げた。課題点に関しては「今後は厳しい意見にさらされることもあるだろう」としながらも「専門家、投資家、利害関係者の意見を直接聞くことができることで、早いスピードで成長できるのではないか」と前向きに捉えた。
今後は茨城県ひたちなか市新光町に建設を進めている「ひたちなか新工場(仮称)」で半導体材料を展開していく。加えて、米アリゾナ州に建設している新工場を北米の半導体材料の一大拠点とする。「それら工場へ設備をどう入れていくか。半導体だけでなく、成長していく製品を持っているので、それをどう継承していくか、これから考えていく」と話した。