大の里 綱とり決意 優勝一夜明け「頑張る」

大相撲春場所で12勝を挙げ、3場所ぶり3度目の優勝を果たした二所ノ関部屋(茨城県阿見町)の大関大の里(24)=本名中村泰輝、石川県出身=が千秋楽から一夜明けた24日、大阪府大阪市浪速区のエディオンアリーナ大阪で記者会見した。初の綱とりに挑む夏場所(5月11日初日・両国国技館)に向け「簡単になれるものではない。少しでも近づけるように頑張りたい」と心境を語った。
春場所は好内容で白星を重ねたが、13日目に3敗目を喫し優勝争いから後退。「優勝はないと思い、とにかく12番勝って、来場所につなげることに目標を変えた」と気持ちを改め、白星を上積みした。
12勝3敗で並んだ元大関の平幕高安(35)=本名高安晃、茨城県土浦市出身=との優勝決定戦を制した。2戦2敗と一度も勝てていなかった相手に「あの場所(決定戦)で初めて勝つことができ、本当にうれしかった」と笑顔を見せた。
大関昇進後は「地位の重圧に負け、思うような相撲が取れなかった」。師匠の二所ノ関親方(38)=元横綱稀勢の里、牛久市出身=の指示で稽古量を増やしたことが、今場所の復調につながったという。
日本出身の新横綱は、2017年初場所後に昇進した師匠の二所ノ関親方を最後に誕生していない。優勝回数は師匠を超えたが「親方には到底追い付いていない。今以上に稽古に励み、相撲を勉強して追求する」と決意を新たにした。