鉾田の井戸から目標値超PFAS 新たに9カ所 最大24倍検出 茨城

茨城県と同県鉾田市は28日、有機フッ素化合物「PFAS」のうち、発がん性が指摘される代表物質「PFOA」「PFOS」の合算値が、新たに同市内の井戸9カ所で国の暫定目標値を超えたと発表した。このうち1カ所は目標値の約24倍となる水1リットル当たり1200ナノグラムに上った。暫定目標値は水1リットル当たり50ナノグラム。健康被害は確認されていない。県と市は引き続き、物質の広がり状況や原因究明を進める。
県環境対策課によると、今回対象とした飲用井戸は18カ所。昨年12月に採取した同市の飲用井戸から国の基準を超えたPFASが検出されて以来、水質調査は3回目。
最大値は造谷地区の水1リットル当たり1200ナノグラム。このほか、徳宿地区で同750ナノグラム、大戸地区で同490ナノグラム、駒木根地区で同430ナノグラムを検出した。3月11日に採水し、外部機関に分析を委託していた。
県と市は9カ所の井戸の設置世帯に、水道への切り替えなど飲用指導を行った。該当井戸の半径約500メートル以内にある計204世帯に対し市が戸別訪問を実施し、飲用を控えるよう呼びかけている。