茨城・布川事件、公示せず 水戸地裁、手続き失念 再審無罪
水戸地裁は28日、1967年に茨城県利根町布川で起きた強盗殺人事件「布川事件」を巡り、2011年6月に同地裁土浦支部で確定した桜井昌司さん(23年に76歳で死去)と杉山卓男さん(15年に69歳で死去)の再審無罪判決について、刑事訴訟法に定められた官報と新聞に掲載する手続きを13年間以上せず、公示していなかったと発表した。
2人は67年に利根町布川で男性を殺害したとして強盗殺人罪に問われ、78年に無期懲役が確定したが、自白の信用性に疑問があるとして再審が認められ、2011年5月、水戸地裁土浦支部の再審公判でいずれも無罪となった。判決は同6月8日に確定した。
刑訴法453条は、裁判所が再審無罪を言い渡した場合、官報の出版元と新聞社に依頼し、判決を紙面に掲載して公示しなければならないと定めている。同地裁によると、再審無罪が確定した後、速やかに公示する必要があった。
昨年11月11日、一般の人から同支部に「(再審結果の公告が)新聞に載っているか確認したい」と連絡があり判明した。地裁職員が手続きを失念し、同地裁全体でも見落としたという。
同地裁の河本雅也所長は「13年の長きにわたり刑事訴訟法に定める手続きが取られていなかったことは誠に遺憾であり、ご両名がお亡くなりになってからの手続きとなったことは、ご遺族に対して申し訳なく思っている」と謝罪した。同地裁は今後、官報などに2人の再審結果を掲載するとともに、再発防止体制を整え、関係者の処分を検討するという。









