利根川橋梁を国事業化 TX沿い 茨城・守谷-千葉・柏3.5キロ 茨城県、詳細設計を開始

国の2025年度予算成立を受け、国土交通省は1日、茨城県守谷市と千葉県柏市を結ぶ都市軸道路利根川橋梁(きょうりょう)(仮称)を新規事業として採択した。これを受け、茨城県は本年度、詳細設計を始め、2042年度までの約18年間で延長約3.5キロの開通を目指す。県内沿線の企業誘致や地域間交流の活性化が期待され、大井川和彦知事は「一日も早い開通を目指す」と歓迎した。
国交省は同日、本年度の道路関係の予算配分方針を発表。利根川橋梁は都府県境道路の補助事業として採択され、国が事業費の半分を負担する。
県道路建設課によると、利根川橋梁は同県つくば市と埼玉県三郷市を結ぶ都市軸道路(全長約32キロ)のうち、守谷市大柏から柏市小青田までの約3.5キロを利根川渡河部などとして整備。将来は片側2車線での開通を予定するが、今回の事業はつくばエクスプレス(TX)から見て利根川の上流側に片側1車線を整備する。事業費は498億円。区間を茨城県側と千葉県側、渡河部の三つに分けて、それぞれで両県が費用を負担する。
整備効果について、茨城県は人口が増加する茨城県側のTX沿線と千葉県側との利便性向上や交流促進、地域活性化が図れると強調。企業進出や物流の効率化といった効果にも期待を寄せる。
現状で周辺にある利根川に架かる橋は間隔が離れ、数も少ない。茨城県は整備によって、通行車両が分散されて渋滞が緩和されるほか、つくば市や柏市などへの救急搬送や消防広域化などといった効果も挙げる。
利根川橋梁を巡っては、茨城県が19年度から整備を検討。20~25年度に計画策定を進めて構造や設計、事業費の概算をまとめた。大井川知事は今年1月、千葉県の熊谷俊人知事や茨城県守谷、つくばみらい両市の市長らと国交省を訪れ、中野洋昌国交相に新規事業化を要望していた。
国の事業化を受け、大井川知事は「茨城県と千葉県が一体となる経済圏が確立され、人口の増加や企業の立地が進む都市軸道路沿線のさらなる発展に大きく貢献する」とコメントした。
★都市軸道路
埼玉県三郷市から千葉県を経由し、茨城県つくば市を結ぶ広域幹線道路。全長約32キロのうち、茨城県区間は千葉県境から国道354号までの約15.6キロ。つくばエクスプレスと一体的に整備する計画で、1995年に着手。2024年7月、茨城県つくばみらい市とつくば市を結ぶ約1.1キロ区間が供用開始され、県内区間全線が開通した。