サメ人気、入館者増 茨城県大洗水族館 歴代2位24年度 冬季の誘客策奏功


アクアワールド茨城県大洗水族館(同県大洗町磯浜町)の2024年度の入館者数は前年度比4.5%増の126万3206人で、開館直後の02年度に次ぐ歴代2位の記録となったことが4日、県などへの取材で分かった。同館の強みであるサメに特化した特別企画など、冬季の誘客促進策が奏功したとみられ、一般的に閑散期となる冬季を含む下半期(10月~3月)では過去最多を更新した。
同館を所管する県生活文化課によると、24年度は前年度の120万8906人から5万4300人の大幅増。02年度の165万人超に次いで多かった。下半期の入館者数が過去最多だったことが、大きな伸びにつながり、同課は「(閑散期とされる)冬季の誘客促進策が効果を発揮した」と分析する。
冬季は、1月18日から「サメの飼育種類数日本一」の特色を生かした特別企画「超サメ展」を実施。館内にあるサメ類の展示水槽の数を普段の2倍近い25槽に増やし、人気を集めてきた。バスケットボールBリーグ1部の茨城ロボッツとのコラボ展示や所属選手を一日館長に任命するなど、地域連携企画にも力を入れた。
このほか通年では、児童生徒が平日に保護者らと体験活動ができる「ラーケーション」での利用、首都圏の鉄道駅にデジタル広告を積極的に出すなどの取り組みも影響したとみる。
10年間の推移を見ると、16年度から減少を続け、20年度と21年度は新型コロナウイルス感染拡大による休館などで100万人を大きく割り込んだ。22年度以降は幅広い年齢層を取り込む多彩な企画などで、増加傾向を維持している。
今月からは国内初展示となるサメ「サラワクスウェルシャーク」を迎え、さらなる魅力向上に弾みをつける。また本年度は、土曜開催の夜イベント「NIGHT AQUAWORLD(ナイトアクアワールド)」のリニューアルなどを予定する。
同課の担当者は「何回来ても楽しいと感じるような、さまざまな企画を今後も実施していきたい」と話している。