リリーガーデン小開校 茨城県内初、学びの多様化校 児童にジャンパー授与

茨城県内初となる学びの多様化学校「リリーガーデン小学校」(水戸市全隈町、鈴木研介校長)が6日開校した。開校を祝う会が同日、同校で開かれ、都内からを含む入学した2、4、5、6年生の計13人が出席した。制服に当たるスタジアムジャンパーの授与やレクリエーション、バーベキュー(BBQ)などを通し、児童と教職員らが交流を深めた。
同小は文科大臣により学びの多様化学校の指定を受け、不登校などの傾向のある児童生徒に配慮した教育課程を編成。アウトドアとスポーツ▽アグリカルチャー▽地域とキャリア教育-の三つの体験学習型の新設教科を設定している。教室には仕切りのある机と椅子などを備え、パーソナルスペースも確保。無理なく自分のペースでクラスメートと交流ができるよう工夫している。また、既存の教室のイメージから脱却するため、黒板の代わりにホワイトボードを採用している。
開校式典では、入学児童一人一人の名前が読み上げられ、元気に返事する児童の声が会場に響き渡った。また、鈴木校長から手渡されたスタジアムジャンパーを、児童は早速着用。保護者が写真に収めていた。
鈴木校長はあいさつで、「みんなが居やすい、面白い場所をつくるためにどんなことができるか。(学校を)一緒につくっていきましょう」と呼びかけた。同小を運営するリリー文化学園の大久保博之理事長も登壇。児童らが仲良くなれるようにとの思いを込めて、リングを次々とつなげていく手品を披露した。
式典後、入学した男子児童(9)は「新しい友達をつくりたい。楽しみ」と笑みを浮かべ、母親は「自立心や自信を持ってもらうことにつながればうれしい」と語った。