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「きぼう」関連遺産、茨城・筑西に JAXA、ユメノバへ譲渡 船内実験室やアーム

「ユメノバ」への譲渡が決まった船内実験室の試験モデル(JAXA提供)
「ユメノバ」への譲渡が決まった船内実験室の試験モデル(JAXA提供)


茨城県筑西市のテーマパーク「ザ・ヒロサワ・シティ」を運営する広沢商事(同市)は7日、日本の宇宙実験棟「きぼう」に関する16物品について、宇宙航空研究開発機構(JAXA)からテーマパークの乗り物エリア「ユメノバ」に譲渡されると発表した。船内実験室の試験モデルなど「航空宇宙技術遺産」をはじめ、宇宙技術の発展に寄与した物品がそろう。同社はJAXAなどと展示方法を協議し、今夏までに公開する。

きぼうは、国際宇宙ステーション(ISS)を構成する部位の一つで、ISS最大の実験棟。日本初の有人宇宙施設として、超小型人工衛星を軌道投入できる機能などを備える。

同社によると、昨年11~12月にJAXAが同県つくば市内に保管する18物品の譲渡先を公募。このうち16物品の譲渡先として同社が選ばれた。

譲り受ける航空宇宙技術遺産は、詳細設計段階に移行する前に試験データ収集が行われたエンジニアリングモデルの「船内実験室」「船外実験プラットフォーム」「ロボットアーム」の3点と、実際に実験装置などを搭載して宇宙空間のISSで使われた「船外パレット」1点の計4物品。いずれも日本航空宇宙学会(東京)が「日本が初めて開発した有人の長期滞在に対応した大型宇宙システム」として同遺産に認定した。

同社はJAXAや専門家らと協議の上、ユメノバの宇宙館での展示方法を決める。筑西市への輸送は、特殊なトレーラーを使って深夜に行われる予定という。

同社の野口稔夫専務(68)は「歴史的な資産をユメノバに迎えることができて大変うれしく思う。少しでも宇宙を身近に感じられるような展示施設にしたい」と意欲を表した。



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