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水戸市 市立保育所 6カ所に再編 民間移譲も検討 茨城

水戸市役所=同市中央1丁目
水戸市役所=同市中央1丁目


少子化や施設の老朽化を受け、茨城県水戸市は市立保育所の再編に乗り出す。現在11カ所ある市立保育所を2032年度までに段階的に統廃合し、6カ所に再編、民間移譲も検討する。一方、一部保育所では医療的ケア児などの受け入れに対応するため、看護師を配置し体制強化を図る計画だ。市が9日の市議会常任委で報告した。

市立保育所11カ所のうち4カ所の園舎が築35年を超え、老朽化が進む。保育ニーズが低い保育所は近隣との統廃合を進める。具体的に廃止を想定しているのは杉山、平須、双葉台の3カ所。一の牧は河和田と、若宮は城東との統合を見込む。その統合後の城東のほか、新原、緑岡、渡里は子どもの数や保育ニーズを見極め、さらに再編を検討していく。

一方、医療的ケア児など病気や障害がある子どもたちの受け入れ体制を強化する。白梅と河和田を拠点保育所と位置付け、26年度をめどに看護師を1人ずつ配置する予定だ。

利便性やニーズが高い保育所は当面、市が運営を続けるが、社会情勢などを見据え、「民間移譲も視野に入れる」としている。

市内では待機児童の解消などを念頭に、民間・小規模保育所などの新設が進められ、13年度に44カ所だった保育施設は24年度には107カ所に増加した。受け入れ可能な定員数も3000人以上増えた。市によると、待機児童は15年度の158人をピークに減少し、24年度は1人だけとなった。

少子化の影響で近年、市内の0~5歳児は減少傾向にある。市のまとめによると、直近10年間で約2800人減り、今後も減少が見込まれるという。

加えて、施設の老朽化や慢性的な保育士不足も重なり、市は統廃合を含めた市立保育所の見直しに着手、再編計画の検討を進めてきた。

市幼児保育課は「適正規模の保育環境を整え、市立ならではの特色も打ち出していきたい」としている。



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