次の記事:フォークリフトから転落 小1男児死亡 容疑で父親を逮捕 茨城・筑西 

外国客船寄港 最多8隻 25年度 茨城県、誘致強化推進

茨城県内に本年度寄港する国際クルーズ船
茨城県内に本年度寄港する国際クルーズ船


茨城県内で本年度中に寄港する国際クルーズ船が過去最多の8隻に上ることが12日までに、県のまとめで分かった。新型コロナウイルスの5類移行で港湾への受け入れ制限が緩和された23年以降、クルーズ船による訪日客は増加傾向にある。県は海外商談会への出展や旅行会社向け県内視察ツアー開催などを通して売り込み、さらなる誘致強化を図る。

国際クルーズ船の県内受け入れ件数は、最多だった24年度の6隻を上回る。常陸那珂港区で4~10月に6隻、大洗港区で5月~来年3月に2隻が寄港する。それぞれ東京や横浜、米国などを発着し、鹿児島や広島、秋田や青森、韓国・釜山など国内外を周遊する予定だ。

茨城県では国営ひたち海浜公園(ひたちなか市)や偕楽園(水戸市)、笠間稲荷神社(笠間市)、牛久大仏(牛久市)などへのツアーが組み込まれる見通し。県は各船の寄港に合わせ、歓迎セレモニーの開催や県産品の販売などを行い、観光客をもてなす。

国際クルーズ船は県が17年度から両港区への誘致を本格化。19年4月に初めて米国の「セブンシーズマリナー」が常陸那珂港区に寄港したが、新型コロナの影響で受け入れ中止を余儀なくされた。5類移行に伴い23年4月、4年ぶりに「ダイヤモンド・プリンセス」が同港区へ寄港して以降、県内の受け入れは増えている。

国土交通省によると、24年にクルーズ船で日本を訪れた外国人客は143万8千人(速報値)で、前年の4倍に増えた。ピークだった17年の252万9千人の6割ほどだが、コロナ禍からの回復が進む。政府観光局が公表した24年の訪日客数(推計)も最多の3686万9900人で、国内観光に対する需要は高い。

県港湾課の担当者は「茨城県は距離的に東京や横浜発クルーズの寄港に適しているので、今後も積極的にPRを進め誘致を図りたい」としている。

一方、国内クルーズ船は8~10月、日立ポートサービス(日立市)運航の「にっぽん丸」が計3回、大洗港区を発着し、岩手県の大船渡や北海道の函館、鹿児島県の屋久島などへの各ツアーを予定する。昨年の寄港は6隻。県は「国際クルーズ船に比べ募集から運航までの期間が短いので、本年度はまだ増える可能性がある」と期待する。



最近の記事

茨城の求人情報

全国・世界のニュース