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透析患者向け止血ベルト ウイット(茨城・那珂)開発 透明、目視で状態確認 

「止血くん」を開発したウイットの千田健人社長=那珂市向山
「止血くん」を開発したウイットの千田健人社長=那珂市向山


複合材の開発支援を手がけるウイット(茨城県那珂市)が、透析患者向けの止血ベルトを開発した。止血部分が透明で、止血状態を目で確認できる。ベルトはゴム製で圧迫感を軽減するほか、繰り返し洗えるため衛生的。製品は4月中の発売を予定している。

製品名は「止血くん」。関連会社の木幡工業(同市)が製造する。止血部分のフレームが透明で、止血状態を目で確認できるのが特長。フレームにカーブをつけ、ばね性にすることで力が一点に集中する。フレームは植物性のプラスチックを使い、菌が付着しにくい。

ゴム製のベルトには、アルファベットと数字が9個ずつ描かれた調節穴を開けた。例えば「Cの6」のように、どの看護師が使っても締め付け具合が同じになるよう工夫した。

透析は、週に3回ほど行う必要がある。従来使われている止血ベルトは布製が多く、マジックテープで腕全体を留めるものが多い。看護師からは「血が付いてしまっても洗えない」「担当者によって締める力が異なる」といった課題が聞かれたという。患者からも「腕全体が圧迫される」などの意見が出ている。

止血くんは子どもでも簡単に使えるため、小児科や献血などでの利用も想定している。同製品は2024年度のいばらきデザインセレクションに選定された。

4月中の発売を目指し、患者の手に届くのは5月以降の予定という。価格は3000円前後の見込み。ウイットの千田健人社長(65)は「少しでも患者さんの負担が減れば」と期待している。



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