稲敷連続放火 元消防団員に懲役4年、実刑判決 水戸地裁土浦支部 茨城
茨城県稲敷市内で2023年12月から24年8月までの間、建物や森林などに放火を繰り返したとして、非現住建造物等放火と器物損壊の罪に問われた元同市消防団員で同市高田、型枠大工、鈴木彬被告(43)の判決公判が14日、水戸地裁土浦支部であり、朝倉静香裁判長は懲役4年(求刑懲役5年)を言い渡した。
判決理由で朝倉裁判長は、仕事や借金によるストレス解消のため、ニュースで見た連続放火のように世間を騒がせたかったなどという犯行動機に「酌むべき事情はない」とし、短期間に放火を繰り返した被告の意思決定は「強い非難に値する」と指摘した。
判決などによると、鈴木被告は23年12月18日、市内の住宅1棟に火を付け、全焼させた。同31日には市内の倉庫に放火し、延焼した空き家と合わせ2棟を全焼させた。さらに24年8月14日、市内の空き地に置かれていた刈り草に点火し、ユズの木1本に燃え移らせた。