茨城の空き家問題解消へ連携 J2水戸とパートナー企業 5月にも相談窓口開設

サッカー・Jリーグ2部(J2)水戸ホーリーホックは15日、空き家問題の解決を目指し、クラブパートナーで不動産管理業のNEXWILL(ネクスウィル、東京都、丸岡智幸社長)と新規連携事業を始めると発表した。ホームタウン15市町村を中心に、人口減少などで深刻化する空き家の流通を促進し、地域創生を図る考え。同日、J2水戸の小島耕社長らが茨城県庁で記者会見し、明らかにした。
クラブは5月中旬、公式サイト上に「空き家相談窓口」を開設する。主に空き家の所有者を募り、担当スタッフの坂本裕二さんを中心にヒアリングを行うほか、活用法や手続きなどを提案する。今後は各自治体が運営する空き家バンクとも連携していく考えだ。
同県城里町の元空き家に暮らす坂本さんと、丸岡社長の思いが合致し実現した。会見で丸岡社長は「都心にも近く、ポテンシャルのある土地。空き家問題解決のモデルケースを茨城から全国に発信したい」と語った。
同事業はクラブのテーマ▽挑戦▽新たな価値の創出▽地域課題の解決-を巡る取り組みの一環。耕作放棄地解消を目指し2021年に始動した事業「GRASS ROOTS FARM」に続くプロジェクトだ。
小島社長は「空き家放置が引き起こす犯罪などが減り、茨城に豊かな未来を生み出したい」と話した。
総務省によると、県内の空き家は23年現在で約19万6千戸。総住宅数の14.1%を占め、全国平均を上回っている。