茨城県輸出額 最高2.5兆円 24年 2.7%増、自動車好調

横浜税関鹿島税関支署が17日発表した2024年の茨城県貿易概況は、輸出額が前年比2.7%増の2兆5280億円で、1979年の統計開始以降、過去最高を更新し、2年連続の貿易黒字となった。米国や英国、カナダへの自動車輸出が大きくけん引した。輸入額は同5.2%減の2兆2843億円だった。原油・粗油の輸入の減少が影響したとみられる。
輸出額の品目別は、最も多い自動車が同8.1%増の1兆3563億円で、輸出総額の53.7%を占めた。数量は同0.4%減の31万9000台だった。米国向けは乗用車が好調で、英国とカナダは電気自動車(EV)の輸出が増えた。
自動車輸出額の約7割は米国が占め、同12.8%増の9459億円。次いで英国が同30.3%増の1028億円。カナダが12.9%増の848億円だった。
このほかの輸出額は有機化合物が増え、鉄鋼、建設用・鉱山用機械、石油製品は減少した。
輸入額は原油・粗油が同13.5%減の4836億円。同支署は「(茨城県側の)原油製油所の一時的な製造停止が影響した」とみている。自動車、石油製品などは増加した。
国別では輸出額は米国が9.1%増の1兆1061億円。輸入額はアラブ首長国連邦が同52.9%増の4889億円で、それぞれ最多だった。
外国貿易船入港隻数は同5.2%減の2407隻だった。港別は鹿島港が同1.7%減の1570隻。日立港が同7.9%減の174隻で、常陸那珂港が同11.8%減の663隻だった。