筑西市長に設楽氏 21票差 激戦制し初当選 茨城

茨城県筑西市長選は20日投開票され、無所属の新人で前県議の設楽詠美子氏(49)が、いずれも無所属の新人で前市議の稲川新二氏(58)と小島信一氏(68)を破り、初当選を果たした。次点との票差が21票と激しい選挙戦となった。当日有権者は8万2126人で、投票率は51.06%(前回53.78%)。
同日午後10時半ごろ、同市二木成の選挙事務所に当選確実の一報が伝わり、設楽氏は集まった支持者と万歳三唱。「きょうが始まり。これから皆さんと共に筑西市をつくっていく」と述べた。
県議4期で築いた強固な支持基盤に加え、真壁医師会や連合茨城から推薦を受けるなど組織票を固めた。県議時代に県連幹事長を務めた立憲民主党の推薦は受けず、政党色を薄めて無党派層の支持を得た。大票田の下館地区出身であることや初の女性市長誕生を掲げ、浮動票や女性票の取り込みに注力した。
街頭演説では人口減少問題が主な論点となった。設楽氏は、3期12年を務めた須藤茂市長の現市政を引き継ぐ姿勢を強調。その上で医療系大学の誘致や給付型奨学金制度の創設、企業の本社機能誘致などを訴えるとともに、女性の政治参画の推進を呼びかけた。
稲川氏は県西部メディカルセンターの医療体制充実や成長産業の企業誘致、小島氏は大型商業施設誘致や出産祝い金拡充などを訴えたが、及ばなかった。
市議補選(欠員2)も同日投開票され、新議員が決まった。
【設楽詠美子(しだら・えみこ)氏の略歴】
市長当選1回、歯科医師[元]県議当選4回、立憲民主党県連幹事長。川崎医大助教。鶴見大歯学部卒。二木成
年齢は投票日現在。()数字は当選回数。略歴は、現職、元経歴、学歴、現住所。
■筑西市長選開票結果(選管最終)
当 15,511 設楽詠美子 49 無新
15,490 稲川 新二 58 無新
10,396 小島 信一 68 無新
■筑西市議補選開票結果(欠員2、選管最終)
当 1,4035 石嶋 巌 71 共元
当 1,1740 水井 信雄 60 無新
1,1005 風見 章 57 無新