300年続く伝統の舞 鶴峯八幡宮で神楽 茨城・古河

鶴峯八幡宮(茨城県古河市中田、高橋博文宮司)の永代太々神楽(県無形民俗文化財)が20日、境内の神楽殿で行われた。面や衣装を身に着けた舞手らが、江戸時代から約300年続く伝統の舞を披露。「幣舞(へいまい)」から「山祇(やまつみ)」まで日本神話に基づく12の物語を、午前と午後の2部に分けて計約4時間にわたり笛や太鼓、踊りなどで表現した。
神楽は地域の安寧や五穀豊穣(ほうじょう)を祈って1728(享保13)年に始まったとされる。地元の市民らでつくる古河神楽保存会(25人)が継承してきた。
昼には神楽の上演をはさんで、幼稚園児から高校生までが参加する地元の中田町おはやし会(石川政美会長)が、地域に伝わるお囃子(はやし)を演奏した。続いて高橋由彩さん(17)、穂音さん(16)の姉妹が巫女舞(みこまい)を披露。集まった客は美しい琴の音色や踊りに魅了された。
同県境町から家族と訪れた野村清哉さん(11)は「想像できないものばかり見られて楽しかった」と話した。