12の橋くぐり水郷満喫 親子がSUPで 茨城・潮来の団体も共催 千葉・香取

水郷地域といわれる千葉県佐原市や茨城県潮来市の魅力を後世に伝える市民団体「水郷十二橋田んぼのがっこうプロジェクト」(千葉県香取市)は19日、一般社団法人「いたこミズベデザイン」(潮来市)と共催でスタンドアップパドルボード(SUP)体験会を開催した。SUPとはボード上に立ちパドルでこぎながら水面を進むスポーツ。親子ら約20人が参加し、生活道路として架けられた簡易的な12の橋の下をくぐりながら水郷ならではの情緒を味わった。
同プロジェクトは、自然体験や探求型学習、古民家宿泊などを通じて、水郷を体感してもらう催しを2023年12月から継続的に実施。今回は、常陸利根川を挟んで潮来市対岸にある加藤洲十二橋(香取市)でイベントを開いた。
参加者は、各家族ごとにSUPに挑戦。徳川光圀が頻繁に舟遊びに訪れていたことから名付けられた「黄門橋」などを水上から見上げた。千葉県流山市から参加した小学3年生の和田菜々未さんと増田さくらさんは「ボードの上に立つと景色がとてもきれいで楽しかった」と笑顔を見せた。
普段は潮来市内の前川でSUP巡りなどのツアーを実施している「いたこミズベデザイン」の横地綾人代表は「潮来も佐原も水郷で栄えた町で共通点も多く、水辺の良さを感じてもらえれば」と話した。
★十二橋
茨城県と千葉県にまたがる水郷エリアにある橋。かつて、この地域は、水路が縦横に張り巡らされ、人家と人家を行き来する一枚板の簡単な橋が12カ所架かっていた。潮来市側にも「前川十二橋」が存在する。1990年の霞ケ浦総合開発事業により護岸と河床が整備され現在の景色となった。