閉店弁当店のから揚げ再現 茨城・神栖 芸人オスペンギン、ご当地グルメ化へ奔走
茨城県住みます芸人で同県神栖市PR大使を務めるお笑いコンビ「オスペンギン」が、かつて同市深芝で営業していた弁当店の「マサキヤ」のから揚げを再現し、市のご当地グルメにしようと奔走している。関係者から揚げ方などを教わり、これまでに市内のイベントに6回出店した。先月30日には累計販売数が千食を達成。2人は「今後は市外にも出店し、このおいしさを広めていきたい」と意気込みを語った。
マサキヤのから揚げはニンニクとショウガが利いた濃いめの味付けが特徴で、地元の人から長く愛されていたという。実家が同店の近所というメンバーの山中崇敬さん(43)は物心ついた頃から同店のから揚げ弁当を食べており、「世界一おいしいと思っていた」。もう一人のメンバー、でれすけさん(39)も「あまりのおいしさに驚いた」と初めて食べた時のことを振り返る。
同店が2019年に閉店して以降、2人は「懐かしいあの味を復活させたい」という思いを募らせていた。関係者に思いを伝えると、肉の切り方や揚げ方を伝授してもらえることに。秘伝のたれは、出店のたびに提供してもらえることに決まった。
昨年3月、市の協力の下で再現したから揚げを販売すると、用意した50食がすぐに完売。2回目は163食、3回目は232食と販売数を順調に伸ばし、常連客もできた。
6回目となる先月30日には、同市木崎のかみす防災アリーナで開かれた「神飯フェスティバル」に参加。キッチンカーの前には長い行列ができ、整理券を配布する人気ぶりだった。毎回買いに来ているという同市の名雪亜紀子さん(42)は「マサキヤのから揚げが好きだった。同じ味が食べられてうれしい」と笑顔を見せた。
2人が6時間かけて下処理した約250食分は、開始から3時間で完売。累計販売数は目標としていた1000食に到達した。「市の名物グルメだと再認識した」と山中さん。今後は市外のイベントにも積極的に出店していく予定といい、2人は「再現したマサキヤのから揚げで、神栖をもっと盛り上げていきたい」と力を込めた。











