茨城県内初 指導教諭2人に 科学拠点校へ体制充実 つくばサイエンス高

定員割れが続く茨城県立つくばサイエンス高(同県つくば市谷田部)について、県教育委員会は30日、魅力づくりに関する施策を発表した。県教委は本年度、同校に県内初となる指導教諭の2人配置を行い、教科指導体制の充実を図る。このほか、県内の小中学生が参加できる実験教室などを積極的に企画することで科学教育の拠点校を目指す。
県教委高校教育課によると、同校に理科の指導教諭を2人配置する。指導教諭は担当教科のベテランであると同時に若手教員の指導なども担い、指導体制を一層強化する。
県内の小中学生も対象に含めた世界で活躍できる科学系人材を育成するため、「サイエンスリーダーズ育成事業」にも取り組み、科学を学ぶ動機付けにつなげる実験教室の開催や、科学的に探求する力を育成する研究活動の場を設ける。
小中学生の参加を伴う活動には、同校の生徒が協力していくことなども検討している。開催時期や回数などは今後決定するという。
このほか、ALT(外国語指導助手)を3人増員し、計4人を配置。医学部進学支援校にも指定し、医学部進学を目指す生徒にも対応する。指導体制の向上とともに病院見学といった体験学習にも力を入れる。
同校は2023年4月に開校したが、定員割れが続いている。今春入学の志願倍率は普通科が0.67倍、科学技術科が0.58倍だった。今回の取り組みは他校にない高度な科学機器などを生かし、同校ならではの教育環境を広く知ってもらうのが狙いだ。