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茨城県内 ニセ電話被害最悪 3月末時点 警官かたる手口注意

茨城県警察本部=水戸市笠原町
茨城県警察本部=水戸市笠原町


茨城県内で今年に入りニセ電話詐欺の被害が急増している。3月末時点の被害総額は2億6400万円に上り、前年同期と比べ約6倍に増加。特に、警察官をかたったオレオレ詐欺が目立つ。県警は手口などに関する犯人の供述を踏まえ、「知らない番号には出ない」「折り返さない」といった対策を呼びかけている。

県警によると、3月末時点で、県内のニセ電話詐欺の認知件数は前年同期比13件増の47件。被害総額は同期比で2億2200万円増え、過去最悪のペースで推移している。

手口別ではオレオレ詐欺が11件増の18件と最多で、被害額は1億2200万円。このうち9割が警察官をかたる手口で、30~80代まで幅広い年代で被害が確認されている。

代表例が警察官を名乗り、犯罪に関与した疑いを払拭する名目で電話をかけてくる手口だ。「携帯電話や口座が悪用された」と被害者が犯罪に加担しているような話で不安をあおり、LINE(ライン)などに誘導。ビデオ通話で警察手帳の画像などを示し、嫌疑を払拭するための「資金調査」の名目で財産をまとめて振り込ませている。

カンボジアを拠点に日本人が関与したニセ電話詐欺事件など、過去に県警が摘発した「かけ子」の供述によると、犯人はアポ電を平日、休日問わず一日中かけていた。相手が留守番電話の場合は「メッセージを残さず、電話を切っていた」という。

だましやすい人の特徴には「年齢、性別問わず質問してくれる人、話を聞いてくれる人」「国際電話を不審に思わず折り返す人」などを挙げた。犯人らは想定問答を用意し、失敗時の録音を聞き返して改善するなど入念に準備していた。

対策として県警は、留守電設定や国際電話番号の着信休止手続きなどを紹介し「話をしないことが最も有効。知らない番号には出ない、折り返さないことを徹底してほしい」と対策を訴えている。



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