浸水対策にセンサー リアルタイムで検知 茨城・高萩市 7月末めど22カ所設置へ

茨城県高萩市は、大雨時の浸水状況をリアルタイムで検知することができるセンサーを導入する。2023年9月の台風13号による甚大な被害を受け、当時の浸水エリアを中心とする22カ所に7月末をめどに設置する予定。届いた情報を基に迅速な避難指示や交通規制に生かす。
浸水センサーの設置は国土交通省が実施する実証実験の一環で、本体は国から市に無償で提供される。同市では台風の影響で住宅が床上浸水するなどの被害を受け、対策を強化しようと応募した。
設置箇所は当時氾濫した市北部の関根川流域や駅周辺などの内水氾濫した地区、浸水が予想される市南部の花貫川エリア。川沿いの土手や付近のガードレール、カーブミラーに取り付ける。
水位が高まった際にセンサーが反応し、関係各課へ通知。市は、状況に応じた避難や道路冠水に伴う車両の安全確保につなげる。
具体的には、川沿いのセンサーを避難指示が発令される場所に設置することで、速やかな避難勧告が期待できる。
市危機対策課によると、市民からの情報提供や定点カメラの映像などを頼りにした従来の確認方法と比べて、より安全で早期の対応を可能にするという。
市は今後、センサーの効果を検証し、導入を検討していく。また、センサーからの情報は専用サイトから市民でも閲覧でき、講座や小中学校への出前授業を通して周知する方針。