地域安全や大漁を祈願 例大祭、船団で海上渡御 日立・大甕神社 茨城

茨城県日立市大みか町の大甕神社の例大祭が5日、同所や久慈浜沖合などで行われた。ご神体を乗せた船団が信仰の対象である同沖合の岩礁「神磯」まで海上渡御。船上で神事を行い、海上や地域の安全、大漁などを祈願した。
例大祭は6年に1回行われてきたが、地域が誇れる大祭を目指し、2023年から毎年実施。同神社によると、神磯を境内の岩山「宿魂石」の根っことする伝説が伝わる。地元の漁師なども厚い信仰を寄せており、海上渡御を行っている。
この日はご神体を神輿(みこし)に遷(うつ)した後、氏子地域を巡行し、同市久慈町の久慈漁港に到着。ご神体を紅白幕を張った御座船に乗せ、大漁旗をなびかせながら計18隻の船団が神磯に向かった。船上では祝詞の奏上や神輿を清める海水をくむ神事を行うなどした。
実行委員長の坂上功さん(63)は「大漁や海上安全、久慈町の発展を祈願できた。(例大祭で)街全体が元気になるので、もっと盛り上げられるよう続けていきたい」と話した。