次の記事:JR常磐線のり面に身元不明遺体 茨城・土浦 

トイレトラック導入 茨城県内初 取手市、災害時に活用

取手市が導入したトイレトラック=同市役所
取手市が導入したトイレトラック=同市役所


茨城県取手市は災害時に避難所などに設置する「トイレトラック」を県内で初めて導入した。8日には、トイレ機能を備えた車両を所有する全国の自治体ネットワークと災害時に車を派遣する協定も結んだ。

導入したトラックは全長約7メートル、全幅約2メートル、全高約3メートルで、個室トイレ5室を積載した。洋式水洗4室と電動車いす昇降機などを付けた多機能1室を備える。冬の寒さにも対応するため全室に暖房を設置した。貯水タンクと太陽光発電システムも配備し、断水や停電時にも活動可能だ。1回の給排水で約950~約1300回使用できる。購入費用は約2654万円。

昨年1月の能登半島地震では、断水や下水管破損でトイレが使用できない問題が浮上した。トイレ機能のある車両が各地から避難所に送られ注目を浴びた。能登に派遣した市職員の報告を基にトイレ車両の必要性を認識し、けん引車とけん引免許が不要なトイレトラックの購入を決めた。平時には花火大会や防災出前講座で活用する。

導入に合わせ、トイレ車両を所有する全国32自治体のネットワークに加入した。8日には、ネットワークを取りまとめる一般社団法人・助けあいジャパン(静岡県)とトイレ車両の派遣に関する協定を締結した。被災時は他の加入自治体から支援を受け、国内で大規模災害が発生した場合は取手市から現地に送る。

協定式で中村修市長は「助けあいジャパンのノウハウで災害時に備え、お役に立てる自治体になりたい」、同法人の石川淳哉共同代表理事は「北関東の入り口で交通の要衝である取手市がトイレトラックを導入したことは大きな力になる」と、それぞれ連携に期待した。



最近の記事

茨城の求人情報