茨城県 24年度の広告効果 過去最高200億円超 メディア露出、観光や県産品PR

茨城県関係の情報が新聞やテレビ、インターネットなどで報道されたメディア露出を広告に換算した額について、2024年度は200億円を超える見通しとなり、過去最高を更新することが9日までに、県のまとめで分かった。テレビ局への営業強化や著名人を起用して話題性を高めた催し展開が奏功。県は今後、紹介されることが多い観光や県産品以外の分野の魅力発信にも力を入れる。
県プロモーションチームによると、広告換算額の推移は23年度が165億円で、24年度は40億円前後増えた。コロナ禍の影響で20年度は19年度を下回る101億円だったが、21年度は158億円、22年度は160億円と増加傾向にあった。
県は24年度、特に在京テレビ局へのパブリシティー活動を広告代理店やPR会社に頼りすぎず、県職員が各局の番組制作担当者と直接連絡できる関係の構築に注力。県が推したい企画の提案や、双方が気軽に相談できる環境をつくった。
昨年10~12月にあった「茨城アフターデスティネーションキャンペーン」の企画では、県内宿泊施設の支配人や経営者ら6人で結成した昭和歌謡ユニット「いばらき若旦那」について、県職員が昨夏に各テレビ局を訪ねて担当者に直接PR。ユニットはテレビを含めたさまざまな媒体で紹介され、全国的に話題となった。
また、納豆の日に合わせて東京・銀座の県アンテナショップ「IBARAKI Sense(イバラキセンス)」で行われた昨年7月のイベントでは、お笑い芸人のダンディ坂野さんとスギちゃんが登場。1月にも東京・有楽町駅前広場でお笑いコンビ「ガンバレルーヤ」が干し芋の魅力を紹介するなど、県産品PRに著名人を起用してメディア関係者の注目を集めた。
県は今後、特色ある企業や人、歴史文化、芸術など多分野の発信にも力を注ぐ考え。現状で紹介されるのは観光地や県産品など食の情報が多いことから、茨城県のさらなる魅力発信に努めていく。
同チームの担当者は「幅広い分野でまだ知られていない茨城県の魅力はたくさんある。メディアをはじめ、多くの人に関心を持ってもらえる企画を考えたり、積極的に魅力を発信したい」と意気込んでいる。