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建設業の魅力知って 国交省、稲敷で現場見学会 牛堀中生、最新技術学ぶ 茨城

ショベルカーの操縦を体験する生徒たち=稲敷市甘田
ショベルカーの操縦を体験する生徒たち=稲敷市甘田


中学生に建設業の魅力を伝えようと、国交省霞ケ浦河川事務所は8日、茨城県稲敷市甘田でICT(情報通信技術)を導入した工事現場の見学会を開いた。同県潮来市立牛堀中(同市堀之内、小松崎弘樹校長)の1~3年生約110人が参加。現場で活用される最新テクノロジーについて理解を深めた。

工事は、干拓地に霞ケ浦でしゅんせつした土砂を搬入し、農地として整備するため地盤沈下対策を行うもの。水郷建設(潮来市上戸)が受注し、施工している。

内部が管状の構造になったプラスチック板を使い軟弱地盤の水を抜く「バーチカルドレーン工法」を用いた現場では、地下約40メートルの深さまで打ち込まれた板を間近で観察。打設機に搭載された衛星測位システムで、板の間隔を管理していることなどを学んだ。

同システムを利用した測量も体験。手元の端末の画面を見ながら機器を移動させ、指定された座標を探した。

このほか、AR(拡張現実)を活用し、タブレット端末で撮影した実際の現場映像と完成後の3Dモデルを即時に合成して表示する様子や、河川の護岸に設置する根固めブロックなども見学。ショベルカーの操縦も体験した。

3年生の宮本真宏さん(14)は「働く人の緊張感を味わえた。(現場で)こんな技術が使われているとは知らなかった。建設業に興味が湧いた」と充実した様子。同事務所の甲田知正副所長(53)は「国だけでなく、地域の建設業者や関連業者と一緒に霞ケ浦を守っていることを知って、将来の職業を考えるきっかけにしてもらえれば」と話していた。



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