大麻3キロ密輸 男女2人逮捕 容疑で茨城県警 昨年押収の2倍超

乾燥大麻をタイから輸入したとして、茨城県警組織犯罪対策2課と県警大宮署の合同捜査班は14日、大麻取締法違反(営利目的輸入)の疑いでベトナム国籍の男女2人を逮捕し、水戸地検に送致したと発表した。横浜税関も同日、関税法違反(輸入未遂)容疑で2人を同地検に告発した。同課は2人の認否を明らかにしていない。同課によると、密輸入量は約3キロで、昨年に県警が押収した乾燥大麻の2倍以上となる。
逮捕、告発されたのは同県結城市、溶接工、男(40)=大麻取締法違反で起訴=と、被告の男の交際相手で同県常陸大宮市に住む技能実習生の女性(33)=不起訴処分。女性は密輸の「受け子」とみられる。
2人の逮捕容疑は、ほか数人と共謀し、営利目的でタイから昨年10月12日と同18日、同22日の3回にわたり、乾燥大麻計約3キロ(末端価格約1500万円)を郵便物に隠し入れ、航空貨物として輸入した疑い。被告の男が、女性に荷物の受け取りを指示していた。
同課によると、成田空港の税関職員が、女性の住所宛ての国際スピード郵便物などから乾燥大麻を発見した。県警は横浜税関と共同で捜査を進め、2月27日から4月9日にかけて2人を密輸入の疑いで3回逮捕。被告の男は、このうち2回の罪で起訴された。
郵便物内の乾燥大麻は丸く形が整えられ、段ボールの中で、お菓子とみられる包装や真空パックの袋に入れられていた。袋の外側に英語で「ストロベリー」と書かれたものもあり、食品と偽って輸入しようとしたとみられる。
昨年1年間に県警が押収した乾燥大麻の量は約1394グラム(末端価格約690万円)で、今回の密輸入はその2倍以上の量となる。
県内で昨年、大麻の所持や栽培などで摘発されたのは58人に上り、このうち30歳未満が7割を占めた。今年も3月末時点で18人(前年同期比8人増)で、若年層の摘発が目立つ。