技と感性、秀作660点 水戸で茨城工芸美術展開幕

茨城工芸会創立95周年「第47回茨城工芸美術展」が15日、茨城県水戸市泉町の京成百貨店7階催事場で開幕した。陶磁や金工、漆芸などの8部門に、会員39人が約660点の作品を出品。伝統の技と感性を生かした個性豊かな秀作が並ぶ。同会と茨城新聞社主催。会期は20日まで。
隔年開催の同展は、1930年に同県筑西市出身の近代陶芸の巨匠、板谷波山の提唱で始まった。昭和初期から90年以上にわたり、郷土の工芸美術の発展に大きく貢献してきた。
開幕式で、茨城新聞社の沼田安広社長は「創造性豊かな素晴らしい作品が出品されている。多くの県民の皆さまにご覧になっていただきたい」とあいさつ。同会の井上英基副会長は「この展覧会に向け一生懸命作品を制作し、発表している。たくさんのご来場を願っている」と述べた。
主催者と大井川和彦知事、高橋靖水戸市長ら来賓によるテープカットで幕を開けた。美術ファンらが訪れ、作家と会話しながらじっくり鑑賞していた。
同日行われた作品の審査で、ガラス造形作家の槙野さやかさん(同県行方市)が、同会95周年記念賞を受賞した。