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排水管損傷、児童けが 鹿嶋の公園で陥没発生 茨城

国主近隣公園の陥没場所周辺に設置されたフェンス=鹿嶋市宮中
国主近隣公園の陥没場所周辺に設置されたフェンス=鹿嶋市宮中


茨城県鹿嶋市宮中の国主(くにしゅ)近隣公園で4月、地中の雨水排水管の損傷が原因とみられる陥没が発生し、影響で転んだ児童1人が軽傷を負っていたことが分かった。市が、市議会全員協議会で明らかにした。現場の排水管は50年以上前に埋設されたとみられる。1月には埼玉県で下水道管の破損による道路陥没事故が発生しており、老朽化するインフラ管理の難しさが各地で課題となっている。

同市での今回の陥没は、15日に開かれた市議会全員協議会で市執行部側が事実関係を説明した。

市施設管理課によると、4月14日午後6時ごろ、県警鹿嶋署から市に「公園内で陥没が発生」と連絡があった。市職員が駆け付け、目視などによる簡易調査を実施し、地下約3メートルに埋設された排水管付近から地表近くまで空洞が広がっているのを確認。公園を封鎖した。

駆け付けた際、負傷した児童が家族とともに現場にいた。児童は後日、病院を受診し、足首の軽い捻挫と診断された。空洞上の地面を歩いていてバランスを崩し、転んだとみられる。

翌15日から2日間かけた掘削調査で、排水管が損傷して管内に土砂が流入していることが判明した。管はコンクリート製で直径70センチ。破損の原因は不明だが、50年以上前に埋設された。空洞の直径について、同課は「1~2人ほど入る大きさは十分あった」とする。

市は他の市施設や敷地内に埋設管のある場所で、目視などによる緊急点検を実施。異常は確認されなかった。公園は陥没箇所を埋め戻し、現場周辺の立ち入りを禁止した上で、今月13日に利用を再開した。復旧工事は調査や測量、設計に時間を要し、早くても来年度以降の発注となる見通し。

児童の負傷を巡って、市は「本人や家族に対して、けがの回復状況の確認を含め、連絡を取りながらケアに努めていく」としている。



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