大雨想定し図上訓練 災害時の応急対策確認 茨城県
茨城県は20日、県庁で大規模な風水害災害に備える図上訓練を実施した。実践的な対応力を高めるため、事前に想定を知らせないブラインド方式で行い、県内市町村や関係機関との連携、被災情報の収集や救助要請など、応急対策を検討していく流れについて改めて確認した。
訓練は県職員のほか、自衛隊や県警、水戸地方気象台、いばらき消防指令センターなど計約120人が参加。台風に伴う線状降水帯で大雨となり、河川の水位が上昇して洪水や土砂災害が発生した上、これらの災害対応中に震度6強の地震が起こったという想定で実施した。
参加者は、災害対策本部事務局に設けた情報班や対策班など八つの班ごとに分かれて対応。集めた被害状況を分析しながら関係機関と連携し、救助隊の派遣や避難者支援、物資搬送の手配などに当たった。
同本部内の大型モニター前には茨城県の大きな地図が置かれた。各担当者は、土砂崩れや河川の堤防決壊など各地の被災場所や対応状況について記したメモを、それぞれ地図に貼り付けて情報の共有化を図った。
災害対策本部事務局次長を務めた山口雅樹防災・危機管理部次長は「訓練で見つかった課題や戸惑ったことを検証し、災害が起きてもこの経験を生かして対応に当たりたい」と話した。
この日は保健医療部と福祉部、土木部、企業局の4部局も図上・実動訓練を実施。土木部は、水戸土木事務所職員が水戸市の藤井川をドローンで撮影した映像を同部の災害対策室と共有したほか、同県鉾田市と境町では放置車両のレッカー移動訓練も行った。











