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ガソリン定額補助開始 茨城県内消費者、歓迎の声 価格反映、店舗で差も

補助制度開始を受け値下げを始めたガソリンスタンド=22日夕方、水戸市内
補助制度開始を受け値下げを始めたガソリンスタンド=22日夕方、水戸市内


ガソリンや軽油などの燃料価格の抑制を目的とした政府による定額の補助制度が22日、始まった。ガソリンは1リットル10円まで段階的に補助額を拡充していく。茨城県内のガソリンスタンド(GS)では、早くも5円値下げする店舗も出始めた。県内の消費者や運送業社などからは「うれしい」などと歓迎の声が上がった。一方で、制度開始前に買った在庫があるなどとし、すぐには価格に反映できないというGSも見られた。

■値下げに笑顔

同日夕方、水戸市赤塚の日の丸石油赤塚サービスステーションには、次々と給油する人が訪れた。同店では早朝から、5円値下げして営業を始めた。

青木俊輔店長(37)は「今日から安くなるのかという、問い合わせの電話もあった」と話した。

利用した同市、女性(21)は「これまでは高くても入れるしかなかった。少しでも安くなるのはうれしい」と笑顔。仕事柄、長距離移動が多いという会社員の男性(54)は、値下がりを喜びつつ「正直なところ20~30円くらい下げてほしい」とした。

■燃料費の削減

補助制度はガソリンのほか、軽油や灯油、重油、航空機燃料も対象で、運送関連の会社からも歓迎の声が聞かれた。

県内を中心に関東一円に食品輸送を担うトラック運送業「三共貨物自動車」(筑西市)では、計170台のトラックを所有しており、青木英樹取締役第二事業部長(60)は「これまで燃料代が上がった分だけ、価格転嫁するのは難しかった。(値下げは)ありがたい」と切実に語った。

家庭への宅配事業などを手がける「いばらきコープ生活協同組合」(小美玉市)は、トラック308台と、軽自動車155台を所有。管理部の担当者は「燃料費の削減につながる」と見込んだ。

■他店の様子見

値下げするGSがある一方、すぐには価格に反映できない店舗もある。神栖市内のある店主は「(制度開始前に買った)在庫がまだまだある。周りの店も価格を下げていない」と事情を説明。当面は180円台で販売するとし、「近隣の他店の様子を見て、来週から下げていく」と見通した。

国の委託を受けて、ガソリンなどの価格を調査する「石油情報センター」によると、21日時点で県内のレギュラーガソリンは1リットル当たり平均180.3円と、9週連続で180円台の高値が続いていた。



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