【独自】茨城県知事選 大井川氏 3選出馬へ 月内にも意向表明

任期満了(9月25日)に伴う茨城県知事選で、大井川和彦知事(61)が3選を目指して立候補を表明する意向であることが24日、複数の関係者への取材で分かった。月内にも記者会見を開く方向で調整しているとみられる。次期知事選を巡っては現在、ほかに具体的な出馬の動きはない。
関係者によると、大井川氏は既に一部の自民党県連幹部に対し、出馬する意向を説明。記者会見を月内にも開く方向で動いているという。これまでの定例記者会見では「目の前の仕事を全力で行うことに尽きる」などと述べるにとどめ、明言はしていなかった。
ただ、県内各地域で県政報告会を開くなど、出馬に向けた準備は着々と進めていた。今月半ば、鹿行地域で開催した後援会の会合では、集まった支援者らを前に「(知事選出馬)表明に向け、段取りを進めている」などと出馬を示唆していた。
茨城新聞の取材に自民党県連の海野透会長は、大井川氏から知事選への推薦依頼は受けていないとした上で、「党として支援するかどうかについては、まだ何とも言えない」と述べた。別の県連幹部は「現在のところ、有力な対抗馬はいない。推薦依頼があれば、政策協定など詳細を詰めていくことになるだろう」との見通しを示した。
大井川氏は1964年に同県土浦市で生まれ、同県日立市育ち。県立水戸一高、東京大を経て、88年に通産省(当時)に入省した。経済産業省政策調整官補佐などを務め、退官後はマイクロソフトアジア執行役員、シスコシステムズ専務執行役員、ドワンゴ取締役などを務めた。
2017年の知事選では自民や公明党の推薦を受け、7期目を目指した当時の現職らを破り初当選。21年の前回は自民、公明両党に加え、国民民主党や連合茨城などからも推薦を受けて再選を果たした。
次期知事選を巡っては、前回も候補者を擁立した政治団体が候補者を公募しているほかに、現時点では目立った動きは見られない。